サッカー定食の大盛り

浦和レッズの試合を中心にレビューしています。時々、日本代表や海外サッカーにも触れていきます♪

イビチャ・オシム氏の逝去~好きな監督でした~

 残念なニュースが飛び込んできました。オシムさんの逝去。浦和サポではありますが、好きな監督だったので非常に残念です。オシムさんについては、書きたいことがたくさんあるし、書き始めたらキリがなくなりそう。
 ダラダラ書いても収拾つかなくなるので、ある程度まとめながら、オシムさんの思い出を書いていきたいと思います。


【ジェフ監督時代】

 オシムさんと言えばジェフの監督を努め、2005年のナビスコ杯(現ルヴァン杯)で優勝して、ジェフに初のタイトルをもたらしました。当時の印象としては、若い選手を抜擢してチームに変革をもたらした。というところでしょうか。
 ジェフの監督に就任した2003年には、当時21歳だった阿部勇樹をキャプテンに抜擢し、その後、巻誠一郎や水野晃樹、羽生直剛など、いわゆる「オシム・チルドレン」と言われる選手を育成しました。そして2005年には、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)優勝し、ジェフに初めてのタイトルをもたらしました。

 浦和サポとしては、阿部勇樹の著書「泣いた日」でオシム監督と主将・阿部勇樹のやりとりを読んだのですが、印象に残るエピソードがあります。
 選手に激しい練習を課すオシム監督。選手も疲れがたまり、休みが欲しいと言う選手が続出。21歳の主将だった阿部勇樹は、年上の選手たちから煽られ「休みが欲しい」とオシム監督に言いに行きます。そこでオシム監督のひと言。

『引退したらいくらでも休める』

 すごい回答ですね(笑)まあ、プロスポーツ選手は普通じゃない収入を得るのだから…という厳しさと、現役のうちに稼げるだけ稼げるように…という優しさがあったようです。


【日本代表監督の時代】

 ジェフをタイトル獲得に導いたオシム監督でしたが、あの当時のジェフのサッカーは凄かったと思います。当時のジェフサポーターは、本当にワクワクが止まらなかったのではないでしょうか?そんな中、2006年のシーズン途中に激震が走ります。「オシム監督が日本代表監督に就任」
 シーズン途中に監督を引き抜くという形になり、当時は議論もありました。又、ドイツW杯直後の川淵さんの「オシムって言っちゃったね」という発言も議論に拍車をかけました。個人的には、ジェフのサポーターは怒っていいと思うし、根に持っててもいいと思ってます。
 又、オシム監督は相当に苦悩したようですね。ジェフの選手やスタッフ、サポーターを裏切る形になってしまう。という自責の念に駆られたようです。

 多くの議論を呼んだ監督就任劇でしたが、監督就任後は、別の意味で議論を呼んだと思います。

『日本サッカーの日本化を試みる』
『考えて走る』

など、当時としては不思議な言葉を連発。Jリーグを見る人には想像できる部分もありましたが、代表戦だけを見るライトな人たちにはチンプンカンプンだったでしょう(笑)
 チーム立ち上げから、約半年後に開催されたアジア杯では4位と、ある意味惨敗。オシムさんの手腕を疑問視する人もいたようですが、日本代表は確実に変化していったと、私は思ってます。
 W杯予選ではどんな試合を見せてくれるのか?そして、W杯本大会では…と思っていた矢先に脳梗塞で倒れたオシム監督。オシム監督の作った日本代表がW杯で闘うことは夢と消えました。


【オシムさんが残したもの】

 オシムさんが日本サッカーに大きく貢献してくれたことは、まぎれもない事実でしょう。日本代表のスタイルを、真剣に考えるきっかけを与えてくれたと思います。
 私自身は、オシム監督をきっかけに「スペースへの走り込み」とか「3人目の動き」というプレーを見れるようになりました。私ですら学ぶことがあったのだから、指導を受けた選手は、本当に多くのことを学べたのでは?と想像しています。

 オシムさんは外国人監督だったからこそ、日本人選手を、より客観的に見ることができたと思うし、日本人の強みも、よりわかっていたかもしれません。
 オシムさんは監督を退いた後も、ことあるごとに

「日本は成長している!」
「日本はもっとできる!」
「日本はもっと強くなれる!」

と言ってたと思います。オシムさんの言葉は厳しいけれど、厳しい言葉の中に愛情があったように思います。

 オシムさんは、サッカーの戦術的なことや言葉だけでなく、人も残してます。その代表格が、コンサドーレ札幌で監督をやってるミシャでしょう。かつては浦和レッズを指揮し、最後は残念な別れ方をしてしまいましたが、ミシャがレッズの監督をやってくれて、本当に良かったと思ってます。
 そして、オシムさんの教え子である阿部勇樹は、指導者への道を歩んで行くとのこと。オシムさんが残してくれた「人」を、私は応援したいと思います。

 変わり者で偏屈というイメージもありますが、オシム監督は好きな監督でしたし、オシムさんが日本に来てくれたことを、本当に感謝してます。オシムさんのご冥福を心からお祈りし、このエントリーを終えたいと思います。


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